OOE YOFUKUTEN : LOT 0624B " SLEEVELESS OUTING COAT "

大江洋服店の デニムベストが入荷しました。

A story of the “Gold Medal” Blue Denims

●プロジェクトの背景と歴史●

18世紀後半、イギリスで急成長を遂げた綿織物工業。その革新的な技術と知識がアメリカに持ち込まれ、マサチューセッツ州を中心に急速に発展しました。この波は隣接するニューハンプシャー州にも広がり、マンチェスター市に拠点を置くAmoskeag Manufacturing Companyは1831年に法人化されました。豊富な資本を背景に数多くの買収を繰り返し、事業規模を拡大。19世紀半ばには世界最大の織物都市となり、Levi Strauss & Co.をはじめとする多くの顧客を持つ織物産業の中心地として栄えました。しかし、その繁栄もやがて終焉を迎え、現在では歴史を感じ学ぶ場所として保存されています。

●私たちの訪問と驚くべき発見●

2022年秋、私たちはかつての繁栄の地、ニューハンプシャー州マンチェスター市を訪れました。マリメック川の向こうに広がる赤煉瓦の建物群は、歴史の写真そのままの姿でした。私たちは歴史を五感で感じるために訪れ、その街で多くの驚くべき発見をしましたが、まさか当時のデニムのレシピを見つけるとは思いもしませんでした。

●資料館での発見●

資料館では、閲覧希望書籍の番号を記入し、美しく整然と管理された膨大な資料庫からスタッフが一冊ずつ運んでくれました。その中の一冊、機内持ち込み用のスーツケースのような大きくて厚みの本が目を引きました。慎重に1ページずつめくっていくと、そこには…

●特別プロジェクトの誕生●

そこで見つけたのは、当時のデニムのレシピでした。その後、私たちは貴重な当時(1860’s) のデニムスワッチにも触れることが許されました。この発見からインスピレーションを受け、今回の特別プロジェクトが生まれました。

– アモスケイグのデニム生地は当時、”Gold Medal Denim”と呼ばれ、数ある生地メーカーの中でも最も優れた生地として認知されていました。

–  生地規格として最も重いデニムの一つでしたが、現代のスクエアヤードのオンスに変換すると約10オンスの重さになります。

●“Gold Medal” Blue Denims●

（株）ジャパンブルー様のご協力のもと、私たちが発見した当時のデニムの織物レシピを基に、現代の環境下で可能な限り再現したデニムを作ることに成功し、製品を生産いたします。このプロジェクトは、歴史と現代技術の融合を目指し、当時のデニムの魅力を現代に伝えるものでもあります。